詩人のティッシュ(満帆さんに韻文レスバージョン)/佐々宝砂
 

うちゅうじん。

あなたはいま私の言葉をどう読んだだろうか?
別にどう読んだってかまわないけれど。
私の夢にうちゅうじんは常にあらわれるのだ。
私はそれを。

「逢いあわずよにふるうちゅうじん青く天の光はみな星なりき」

と、歌に書いた。
その歌にひそかにこめた意味が、
私はこの世でいちばん恥ずかしい。
あのひとに知られなければいいと思う、
あのひとがこれを読まなければいいと思う、
でもあのひとはきっと知っているのだ、
これを読まないとしても。

あのひとは私の初恋の思い出話も知ってる。
知ってるはずだ。
だって私から話したんだもの。
そんなものは恥ずか
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