人差し指の肯定/あぐり
 
場所がわからなくなった、
若しくはもともとそんなものなんて無かったツバメの様に思える

もうすぐ夏だからと
そろそろ用意しなくてはならないものが
君にも僕にも他の誰かにもあって
それが重ならないから世界は機能できているのだろう
偶に重なった事を
彼らは運命とか呼ぶのかもしれないけれど
僕と君の間にあるものは空気感染の結果でしかないから
あんまり何の期待もしていない

本の登場人物を君とか僕とかに当て嵌めても
やっぱりしっくりこないものだから
僕は君に会ってもう一度何か言葉で確かめなくてはいけないのかもしれない
でもアザミを捨てた、見られなかっ
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