降り注げ/あぐり
叫びたいぼくを
叫びたくないわたしが
掻き分けて掻き分けて
頭を出したのは一体どちらだ
声が出るならそれは
私
なのか
私なのか?
鏡に映る
アザミが見たい私は
にひゃくきゅうじゅうはちえんでいちどだけせいきょうにうられていた
アザミを
今でも探してしまう
あれは運命的な出会いでしかないのに私はまだ買う両手を持っていなかった
棘が怖かったんです
いくつもいくつも飽きずに咲き乱れるのうぜんかつら
アザミだってきっときっときっと
私はアザミのように生きていきたいのです
ただ
死んだことがないから今、そう言ってるだけですが
*
なんて色々書
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