社会的総資本とは?/A-29
 
性的不況(資本主義の危機)を乗り越えられると考えた。これはたんに国家の重商主義的介入ではなく、社会的総資本が国家という形で登場したことを意味する。マルクスが指摘したように、資本家は自分の労働者にはなるべく賃金を払いたくないが、他の資本家にはその労働者に多く払ってほしいと願う。他の資本の労働者は消費者としてあらわれるからだ。だが、すべての資本家がそうするなら、不況が続き、失業者が氾濫し、資本主義体制の危機となる。そこで、総資本が個別資本のそのような態度を逆転させたのだ。大量生産、高賃金、大量消費、というフォーディズムがそれである。》(『トランスクリティーク』【第二部】マルクス 第4章 2 可能なるコ
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