ある戦争体験者と話をしながら/北村 守通
「隊では一、二を争いました。」
射撃の腕を買われ、十一年式軽機関銃の射手に選ばれたというその人は、嬉しそうに話していた。日本の銃器類は思っているよりも評判は良い。その人は「十一年式は三発ずつしか撃てない」と、愚痴をこぼしていたが、現在この連射方式は『三点バースト射撃』と呼ばれ、もっとも効率の良い射撃方法として多くの銃器に取り入れられている。日本の技術は早過ぎたのかもしれない。
かくして、世に誇るべき一品一品が生み出されていくわけなのであるが、それらはあくまで点であって決して線として繋がることはなかった。いや、正確には複数の線の存在を一つの面にまとめることができなかったのかもしれない。
日
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