あとがきにかえて/e.mei
 
べた機械鳥は世界の沈んでいく様を見て、
また、
小さく鳴きました。


 マーキュリー、


「これが僕からの最後の手紙になるでしょう。」





(ふたつの瞳で少女を見ながら、
 君はおそらく共有出来ない時間について考えていた。
 少女は時を打たない時計の前で衰えた死を数えているうちに、
 等しさの意味について直面したのだけれど、
 蠍には必要のなかった永遠と云う言葉が、
 記号の森に還ったことにより少女の視界は白い雪に分解されてしまった。)


「あそこで青白い火がたくさん燃えているよ。
 火を数えていけば神様が降りてこられるの?」



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