あとがきにかえて/e.mei
で、
僕は少女と初めての写真を撮りました。
その日の世界は白かった。
少女を見失いそうになる僕を少女はどう思ったのでしょう。
たった一つの存在すらも留めておけない僕たちは、
生まれた日から何かを失い続けていました。
少女の髪に触れたあとに君からの手紙を開く。
知らない機械鳥は何も語らずに空を飛びました。
僕は君の言葉の意味ばかりを考えて、
僕と少女の名前は雪みたいに何も意味せずに降り続いていた。
マーキュリー、
時を打たない時計から流れてくる魚を機械鳥が食べていますよ。
機械鳥の美しい羽根が落とすものは名前だったのでしょうか。
夜明けに向かって流れる魚を食べた
[次のページ]
戻る 編 削 Point(24)