銀河鉄道の夜/不可思議/wonderboy
 
しに差し込む光で目が覚めます
心臓に手を当てるあなたの癖を思い出します
窓を開けるといつもと変わらない風景だけど
近頃は逆に私を安心させてくれます
あなたが行ってしまってからもう一ヶ月が経ちます
銀河鉄道のレールは着々と延びているというニュースが
こちらではひっきりなしでもう慣れましたが
あなたのいない朝にはいまだに慣れることができません
出発前日のあなたの表情を思い出すたび
私の心は不安で壊れそうになりますが
いつだって向こう見ずなあなたのことです
それがあなたの夢なら私の夢にもなります
銀河鉄道のレールをつくるという仕事はいまだに
私にはとても想像することもできません
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