孤独な感受性/佐藤
 
からである。日本の社会の構造を支えている大企業が信用を効率化して考えすぎ、周りからの評価や社会的信用、つまり学歴などが持つ社会公認の信用や、表面的なコミュニケーション能力などを重要視しすぎた結果である。効率化を図っていくことで、物事は非常に薄っぺらく単純に考えられてしまうことになってしまったのだ。これによって、社会全体が「相対的な評価」に拘りすぎるようになってしまった。

 相対的な評価にこだわる社会は、マスコミからすると非常に扱いやすい。相対的な考え方をしていくと、「競争」の概念が生まれてくる。「競争」には、「勝ち」「負け」といった発想を定着させやすい。「あの人よりは優れている」「あの人にだ
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