孤独な感受性/佐藤
 
詩という表現形式を身に付けることにより、一層の鋭さを増すことになるだろう。しかし言葉を使いこなす人間のほとんどは、優れた詩を書くことは出来ないだろう。
 優れた詩人は、言語を論理的な思考で解釈するだけでは、本質を伝えることは出来ないと言うことを知っている。詩人は、誰よりも本質を伝えることにこだわる。誰よりも、本質的なコミュニケーションを求めている。それは決して論理的な思考では成しえない。ピカソがデッサン力を放棄してまでキュビズムに突き進んだように、言語に対して、論理的理解を求めるのではなく、心理作用的な側面から、無意識のうちに『感じさせ』ようとする。

 芸術家は、理解することではなく、感じ
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