孤独な感受性/佐藤
ちは、言葉を上手く操ることを知っている。言葉を駆使し、感情的にならず、言葉によって相手を騙す方法、自分を騙す方法を知っている。
大人たちは、そうやって、「嘘」をつけるようになっていく。大人たちは利口で、手際が良い。子供たちは愚かで、要領が悪い。
しかし、多くの大人たちが平気で嘘をつく。そして、多くの大人たちが自分たちのついている「嘘」について、自覚をしていない。それと比べて、子供たちは非常に純粋であり、本質的である。
今、「大人と子供」という単純な二分化によって話を進めてしまったが、一番言いたいのは、大人と子供の境界である。子供から大人に変わっていくとき。これを世間では思春期と呼ん
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