アラスカ4〜物語のなかへ〜/鈴木もとこ
 

流暢に教えてくれた。
 どこまでも続く真っ直ぐな道。背の低い草花、湿地帯、黒々とした杉の林に3000m級の山々。車窓からでも充分に広がりが感じられる。思ったとおりいや、想像した以上にアラ
スカはどこまでも雄大だった。
 2時間ほど行くと、空の端まで見渡せそうな開けたツンドラ地帯まで来て、車は止まっ
た。「あれ?もう着いたの?」とコリン君に聞くと、「まあ外に出てみてくださいよ」と
言われ、車を降りた。外は日差しが強くても意外と涼しい。ひんやりとした空気を胸一杯
に吸い込む。
と、コリン君が何か丸いものを手渡してくれた。
濃い紫色の実。「あ、ブルーベリー!」草原だと思っていたもの
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