saga/靜ト
 



「お前、」

フン、と鼻でわらう

「お前…自分が特別だとでも思っているのか。少女漫画のヒロインみたいに」

ずきん、とする なんでだろう そんな事思ってない、はず、なのに
煙が蒼い とても蒼い

「お前が望んでいるものはな、どうあがいたって手に入らないんだよ」

そんなことないよ。    というのは友人の励ましで、それをずっと信じているのはそれがあたしの最後の砦だから 

頑張ったらきっと、心を動かしてくれるよ



「違うな。」

退屈そうだ 彼の足は爪楊枝のように細くて病的だ

「お前は分かってるんだよ。どうしようもないって事をな。」

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