saga/靜ト
 


いつもそうだ わかりきってることを誰かに否定して欲しくて 誘導尋問を繰り返す
そんなものに意味など無いとわかって暗闇に心を浸すだけなのに

「あいつは、お前など見ていない。お前は求められていない。」

ああ

ああ  そうだ

人の心を動かすのには限界があるのだ
見えないものはもっと 無限に可能性があるものだと信じていたけれど

欲しい  欲しい   欲しい     欲しい         欲しい

涙がこぼれる

ウマレタテのあたしにはなにもかもアタエられていて
それがセカイなのだとムジャキにしんじてうたがわなかった

「まぁ、」

みどりいろの歯
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