saga/靜ト
いつもそうだ わかりきってることを誰かに否定して欲しくて 誘導尋問を繰り返す
そんなものに意味など無いとわかって暗闇に心を浸すだけなのに
「あいつは、お前など見ていない。お前は求められていない。」
ああ
ああ そうだ
人の心を動かすのには限界があるのだ
見えないものはもっと 無限に可能性があるものだと信じていたけれど
欲しい 欲しい 欲しい 欲しい 欲しい
涙がこぼれる
ウマレタテのあたしにはなにもかもアタエられていて
それがセカイなのだとムジャキにしんじてうたがわなかった
「まぁ、」
みどりいろの歯
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)