疑り深かった僕が、骨だけでもって恐竜を信じた理由/ひとなつ
でそれをみていた友が
彼女の隣へ行き
ハコをとりあげた
彼はおなじ事をやろうとしたが
あまりに乱暴だったため
ハコはガクン、ガクンとなったあと
何かにひっかかったような小さい鳴き声をあげて
とうとう壊れてしまった
無言で鼻を鳴らした彼は何も思ってないように見えたが
がばがばと、ゆるくなったハコの中で
ごろ、ごろ・・と、こもった音は彼に
「へたくそ、君はなんでそうやって乱暴にしかできないんだ」
といっているように聞こえた
ハコが壊れてしまったことがわかると
彼は突然思いついたように
チョコを1コとりだし、
彼女の口に押し込んだ
つづけて二2コ、3コ、4コ
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