「戦争」の虚偽と「正義」の再構築−「存在の彼方へ」を読んでみる18/もぐもぐ
 
要で、かつそれと同様に脆い人間の可能性のひとつなのである」(p9)
全体性については、次のように書かれていた。
「・・・戦争するエゴイズム同士は一つにまとまって存在する。いかなる存在者も自分の出番を待って楽屋で待機することはできない。相異なる管区に属することが可能であるにもかかわらず、相争う項すべてがじかに相対峙している。つまり、存在することは戦争という極度の共時性なのだ。・・・諸項が入り乱れて蠢くなかで、諸項を規定する境界線は引かれ、と同時に抹消される。極度の同時間性ないし内在性なのだ」(p24)
また、「存在の彼方へ」全体のエピグラフの一つとして、パスカル「パンセ」中の言葉が掲げられてい
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