4月11日の懺悔/高杉芹香
 


あいつのポツポツと喋る答えを聞いていたら

あたしは彼を守らなくてはいけないと感じた。






そんな人生を歩いてきたのなら

信頼できる誰かに、あたしがなればいいんじゃないかと思った。








あれから何年も経って。








「ねぇ。結婚して?」




・・・




不意にあいつが言ったことばに

あたしは何も言わなかった。




あいつを愛しているのかわからなかった。



あいつとの日常が想像できなかった。











何十年
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