抹殺されるもの、若しくは現れないことの功罪−「存在の彼方へ」を読んでみる17/もぐもぐ
測不能」なものたちが、「舞台から消し去られた(主題化されざる)」場所で、「私」と関わっている。
この「計測不能」な「無限」というのは、言い換えれば宗教のメインテーマである。哲学は「言語」に言い表された諸概念を取り扱うのに対して、宗教は「計測不能」な「無限」、「舞台から消し去られたもの」「主題化されざるもの」を取り扱う。宗教が不合理だというのは、それが「言語」により言い表された諸概念以外のものを取り扱っているからである。「以外」というのは、単なる言い逃れではない。それは「計測不能な」「無限」という、はっきりした対象を取り扱い、その限りではじめて正当な「宗教」である。
「無限」に関するレヴ
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