抹殺されるもの、若しくは現れないことの功罪−「存在の彼方へ」を読んでみる17/もぐもぐ
のである。
これは当然のことながら、時間−視覚−言語=「有限なもの」、そこから消し去られたもの=「無限なもの」という対比的な特徴づけを生む。
実際のところ、消し去られたものが「無限」であるとは、その数量が計測不能である以上、言うことが出来ないはずである。この点、レヴィナスの「無限」という用語はかなり特殊な使い方がされていると思われる。単に数量が多い、という意味での「無限」ではなく、「計測不能」ということそれ自体としての「無限」というべきなのだろうか(「無限」は「有限」なものである数直線の「外」にはみ出てしまっているので、「有限」なものとは同じように扱うことが出来ない)。
「計測不
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