「忘れられる」ものとしての「信頼」−「存在の彼方へ」を読んでみる15(2)/もぐもぐ
時間」を区別し、後者を意識から「喪失」(経過)してしまうものだと捉える。(「過去把持によって、記憶によって、歴史〔物語〕によって、時間はどんな偏差をも回収してしまう。・・・しかるに、このような時間化のうちで、回帰することなき時間という経過が、どんな共時化にも逆らう隔時性が、超越的隔時間性が告知されなければならない」(p37)「時間系列によって遥かな過去に向かう直線的退行運動ないし逆照は、記憶によっても歴史によっても回収することのできない起源以前のもの、絶対的に隔時的な起源以前のものには決して達しえないだろう」(p39))
ではなぜ「信頼」は記憶から抜け落ち、「不信」ばかりが記憶の上に取り
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