終わりの十五。/榊 慧
が、せめて授業中くらい静かにして欲しい。そんで消しゴムやらを投げて俺に当てないで欲しい。イラッとくる。(当然だ。)何と言っても、こちらが哀しい気分になる。ひもじい気持ちになる。人が沢山来る前の図書館が好き。人気のない神社が好き。できれば昼間がいい。けれど家で静けさを保っていられるのは大抵夜だ。…今、夜にこうして文章を書けたというのはとても運が良かった。普段はこうはいかない。
俺はもうすぐ高校へ進学する。
高校に対して、俺は何の期待も希望ももっていない。ただ悲しさしか湧いてこない。将来への不安とか中学から離れる、とかそういうのではない。結局高校でもまた俺は「異常」「異質」となるのだ。誰が何と
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