終わりの十五。/榊 慧
 
うのも出すのも好きだ。俺の出す手紙の内容は面白いものではないだろうけどももらうのが好きなので出すのが好きだ。どこか懐かしい、それこそまるで俺が理想としている「少年」像に近づいた気分になる。手紙を読むとき、とても詩情あふれる空間になっている気がする。書いているときも。これはとても幸せなことだと思う。俺が大きくなり、たまにその人に会いに行けたりできるようになれば良いとも思う。…時間が解決してくれるのを待つだけだ。

基本、静かなところが好きだ。だから今俺がいる学校の学年のクラス、これはもう地獄である。なんといっても騒々しいのだ。もうちょっと落ち着けまいか。俺が決して授業に積極的という訳ではないが、
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