終わりの十五。/榊 慧
っていることはまあ普通にわかる。けれど俺が言っていることは何ひとつとして届いていなかった。母親曰く、「周りの人からすると、(俺が、)言ってることの言葉とか話の速さとか、頭の回転が着いていかないか何言ってるのかがわからないんだよ」。
俺は、別に特に頭が良いとかもなく、普通に話してて、そんでそれを俺が人の話聞いて理解してるみたく、相手もわかってくれるものだと思っていた。けれど言われて見ればそうなのだ。前々から、昔から言葉が通じないようなもどかしさを感じていないわけではなかった。「言葉が通じないのではないか。」と強く思い、それを詩にしようとするほど俺は思いつめたりもしていた。
ある人から言われた
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)