よい朗読は魔術/里欣
冲ななもの短歌では、もとの語順を分割、往復、繰り返し、无限の変化に聞こえた。
映画評論家の馬場駿吉がイタリア風景のスライドをバッグに、英語圏詩人と肩を並び俳句を読む。
これほど手ごわい伝統と革新を持つ俳句、短歌と同じ土壌で勝負をし、もちろん互いに習いあってきたが、日本の現代詩も、なかなかたいへんだなと、なぜか思わず自分まで緊張のため息をつく。
さすが後半になり、詩人たちが自作を読み、他言語圏の詩人に訳詩を読むように工夫して、盛り上がった。
日本の詩人も海外の朗読祭へいくとき、英語で朗読より、むしろ胸を張って日本語で読み、地元の俳優に現地の言葉で読んでもらえたら、日本語詩本来の力と
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