さがしつづけてしまう/石川和広
 
物は中が柔らかいからだ

私だって植物の性能は持ってるんだから
見た目は湿気ていてしかしながら魂は枯れたようで
いやらしい匂いを放ちながら冷たい空気を
あなたの中にはこぶようだが
そんな私でも光や黒の間で生きている

外に出ると
あなたのことを特に考えていない一瞬を発見する
もう会うことがないかもしれない
あなたは帰ってこんかもしれん
私も会うのやめようかと思うけど
私がお茶ばかり飲んでいたから
結局は私には相手とつながりがあるという深い感覚が
理解できないのではないだろうか
理解できない自覚はあるがまだそれを育てることを
始められていないのではないか
深く深く
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