ことばのさんすう・1/れつら
結である。この連結の操作を行い、定着させるのが書き手の仕事であることは、ひとまずご了解いただけるかと思う。その時に、私たちは、「ひとつの詩」を書くことしかできない。言い換えるならば、書くときに、私たちは「ひとつの詩」にせざるを得ないのだ。
ここで先ほど述べた1のことを思い返してほしい。単純に言葉を連結させた時点で、2以上は1に回収される可能性を孕んでいる。つまり、私たちが常に取り扱っているものは、1なのだ。少なくとも、1の可能性を孕む複数なのだ。
ここで初めて、作家の意思があらわれる。
純然たる1を目指すのか?それとも、複数を孕む1を目指すのか?
これは各々で操作すればいい事項
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