ことばのさんすう・1/れつら
 
ある。また、「ひとつひとつ」の内実は、1の集合である。1ではない。が、1以上の複数であって、それがいくつあるかはわからない。この二重の意味で、「ひとつひとつ」は(必ずしも)、2、ではない。



話を一度、詩に返す。

詩をつくる、というのはどういうことだろうか。

なにも哲学的な問いかけをしたいわけではない。詩をつくる、というのは、まずは、「一編の詩作品をつくる」ということである。ふたつ以上の詩を、ひとりの書き手が同時につくることはできない。私たちは、製作の際には、常にひとつの作品を作っている。

では、「ひとつの詩」とはなんだろう?

狭義での詩は、幾種類かの語の連結で
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