喪失としての時間−「存在の彼方へ」を読んでみる13/もぐもぐ
在するとは別の仕方で」を言表する語ることは、語られたことによって支配されているのだ。この事態は方法論に関する問題を提起している。<語ること>という起源以前のもの・・・が、主題のうちに現出することで自分を裏切るなどということはありえるのかどうか・・・。この裏切りを帳消しにすることはできるのかどうか」(p30-31)
「語られたことに組み込まれると、「存在するとは別の仕方で」はもはや、「別の仕方で存在すること」しか意味することがない」「「存在するとは別の仕方で」を語られたことから引き剥がすためには、「存在するとは別の仕方で」を言表する語ることは、語られると共に語りなおされなければならない」(p31)
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