場所を持たない私「自身」−「存在の彼方へ」を読んでみる10/もぐもぐ
 
と」(存在)を求める。
(哲学に通じた人なら、「確定記述」の問題と考えても良い。個物はその「属性」を「悉く列挙」することにより、論理上定義可能であるはずである)
「何者かであること」、即ち「〜である」。これは西洋語においては、「存在すること(生きること)」を示す語と同じ語である(例えば英語ならbe動詞。to be, or not to be「生きるべきか死ぬべきか」、I am 〜「私は誰々です」)。生きること(生)と、何者かであること(存在)との結びつきは、be動詞の中に示されている。

存在すること。「何者かであること」、「〜である」。この「属領たることを拒む」とは、どういうことか。

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