「 潜入創作官。P. 」/PULL.
 
作官は自らのからだに嘘を吐くこともいとわないからだ。

 うそばなしが巣に居着いたからといって安心してはいけない。うそばなしは様々な嘘で創作官を試し観察している、気を緩めてはならない、ほんの些細なことばがすべてを破綻させることもある、自称や漢字、平仮名の使用に意思の統一はあるか?付け焼き刃の知識は見破られていないか?ひとりよがりな愛撫で前戯や後戯をおろそかにしていないか?ひとつひとつをもう一度確認したら今度は、うそばなしになったつもりでかりそめの嘘の仮面を被りからだじゅうを真っ赤な嘘で染め、うそばなしになりきり、うそばなしの視点で今の状況すべてを見回し見直してみるのだ、だが用心して欲しい、潜入
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