現実、夢、リアリティー−「存在の彼方へ」を読んでみる8(2)/もぐもぐ
 
のものをやってみようとするのだ。

「ファンタジー」は、異なった時間(と空間)に属している「現実」である。それは往々にして、リアリスト的見地から見て「非現実的」「空想的」とマイナスの評価を受ける。
だが、「ファンタジー」は、一定の場合には、単なるリアリスト的な現実を超えて、人間を揺り動かすだけの強烈な力を持つ。「感動は人を動かす」。勿論この言葉は、日々リアリスト的認識の中に取り込まれて、感動も所詮売り物だとか、実際そんなものではないとか、その魅力を失っていく(若しくは逆に、単なる刹那的な感情の「感動」との「取り違え」が生じる)。しかし、薄れていく(或いは「軽い」ものになっていく)その魅力の根
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