現実、夢、リアリティー−「存在の彼方へ」を読んでみる8(2)/もぐもぐ
 
の根底には、「芸術」等の「ファンタジー」が持った、異なる「時間」の「圧倒的な」「リアリティー」があった筈なのだ。

あまりこういうことを言うと、それこそ「狂気」じみた「懐疑論」と受け取られかねないが、デカルトにならって「極限的」に考えれば(「隔時的思考という極限状況」(p32))、実は、所謂リアリスト的現実も、「夢」(ファンタジー)も、なんら本質的な違いはない。
勿論夢と現実は区別され、違ったものではある。だがその違いは、例えば夢には全て意味がなく現実には全て意味がある、といったような意味での違いではない。「意味がある/ない」という観点から見た場合に重要なのは、夢か現実かというラベリングでは
[次のページ]
戻る   Point(0)