青を、青を、「青を泳ぐ。」/Rin.
、CDを埋めただの未来の自分への手紙には何を書いただのとはしゃいでいたが、私ときたらいっこうに思い出せない。昔からの自慢で、記憶力だけはバツグンにいい。それなのにいくら頭をひねっても無理なのである。これが衰えると、何も自慢することがなくなってしまうではないか。
午前中に用があった私は、ミカとは現地で落ち合うことにしていた、しかし思ったよりも早く駅に着いたので、少しくらいはちゃんとしたナリで行くか、と、トイレで鏡を見た。緊張していた。ミカ以外、3組の面々とは卒業以来会っていない。
《 朝は笑って家を出る。「どうせ一人で食べるんだから、お弁当なんていらないよ。」そんなこと、母に言える
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