青を、青を、「青を泳ぐ。」/Rin.
ごまかすように、ま新しいノートに名前を入れた。
昼休みになった。先月までそうしていたように、弁当を下げてなんとなくミカたちのいる「いつもの場所」に行った。昼食は先月までそうだったように、机を動かして、なんとなく始まった。しかしそこに、私が入れるスペースはなかったのだ。ここまできてやっと、私は朝ミカがいなかった理由、視線のパス、自分の置かれている状況がわかった。3年3組。―――変化したのは、私じゃない―――
その日から私は青に溺れはじめた。たとえようのない青黒い水が、最初は上履きを濡らす程度に、次の日は足首まで、そして膝。日ごとにかさを増してくる。一週間もした時には、青はすっかり背丈を越
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