青を、青を、「青を泳ぐ。」/Rin.
、そういうときはコッソリカバーを裏向けて文字を追った。
卒業文集のクラス紹介欄。文集委員なるものが、クラスのメンバー紹介を書くのだが、私だけを飛ばすわけにもいかなかったのだろう。私の名前の下には「文学少女」とだけ書かれていた。それが幼馴染のミカの字だっただけにショックが大きかった。文学少女。たった4文字で片付けられたページ。
「理科室に夢実験で放火する友情ごっこをあぶる瞬間」
私がいま、このガスバーナーで教室に火を放ったら、彼女たちはどうなるのだろう。炎につつまれて、それでも互いをかばい、助けある。そんな壊れない友情を彼女たちが持っているというのなら、私はこの「立場を甘んじ
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