僕の衰弱した右脳に関する覚書/川村 透
熱
湿度、音響、色彩質感、生活機能性、ばかりでなく個々のあるいは民族の
文化コードや思想、歴史性にまで触れる一大交響曲であり、そのひとつの
基本パートとして建物のもっとも先験的な大前提、シェルターとしてひと
を守る性能を実現することが構造設計の役割である。建築を俯瞰したとき
に見える右脳的な価値を現場では左脳的なコミュニケーションによって実
現している。それはそのすべての「価値」を実現する要素を細かく分けた
寸法やヴォリュームや重量や色彩質感を属性としたモノとして、「時間軸
」(組み立てる手順や工期)「コスト」といった社会的な指標をも属性とし
た一連のデジタルな情報群としてやりと
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