「割り切れなさ」と懐疑論−「存在の彼方へ」を読んでみる6/もぐもぐ
意味」は、「発言内容」に矛盾している。
これが「存在の彼方」の探求と一体どのように関係するのだろうか。
哲学のフィールドでは、恐らく話は簡単なのだろう。「真理」=「言語」=「存在」という方程式は、ヘーゲルやハイデガーを見るまでもなく、伝統的な哲学の図式として認められてきた。従って、「存在とは別のあり方」の探求は、「言語」上の「真理」とは「別のあり方」を探求することと密接に結びつくはずである。「言外の意味」は、言語上の真理からの「逸脱」であって、このような「逸脱」は、「存在」からの「逸脱」についても同様に関係してくるはずである。
しかし、私のような非哲学徒には、そのような図式を当然
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