祈り−「存在の彼方へ」を読んでみる3/もぐもぐ
い。感覚的にも理解できる。
ここで、現実的な人なら、「生きることは戦いだ、他人を蹴落としてでも私は生き残る、勝った者が全てなのだ」という方向に考えていくだろう。所謂弱肉強食である。(立場A)
心優しい人、空想の入った人は、それを否定しようとするだろう。「だからといって、弱いものを踏みにじっていいはずがない。皆が平和に共存できる世界、それが必要なんだ」。弱肉強食の現実の殺伐さに、抵抗しようとする。(立場B)
このように、「生きることは戦いである」という命題を巡って、二つの方向性の立場が考えられるわけである。
この構造は多くの場所で繰り返される。武力による「戦争」についても同じである。
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