「存在の彼方へ」を読んでみる/もぐもぐ
は死ぬことではない」といった断定が述べられ、「存在と存在しないことが相互に証明し合ってつむぎ出す思弁的弁証法でさえ、あくまで存在を規定するものにとどまる」「存在を排斥しようと努める否定性も、存在を排斥した途端、存在のうちに没してしまう」などと述べられている。(p21)
3段落目では、「このように、超越の問題は、存在するかしないかという二者択一とは別の問題である」「存在とは他なるものという差異はほかでもない、彼方の差異であり超越の差異なのだ」とされ、「ここで、直ちに次のような反論が提起されよう。・・・「存在するとは別の仕方で」という表現は不自然な省略語法の所産に過ぎず、この表現において、存在すると
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