「存在の彼方へ」を読んでみる/もぐもぐ
 
この一番最初の部分の論述もかなり自由奔放というか、ごく当たり前の思考回路や明確性を期待すると、裏切られてしまう感じである。
出だしからいきなり、「超越・・・の意味するところは、・・・存在することが、存在とは他なるものへと過ぎ越すという事態を措いてほかにありえない」という定義があり、その後には、「それにしても、存在とは他なるものとは一体いかなるものなのか。」「過ぎ越すという事態もまた実に不可解なものだ」などと、説明抜きで摩訶不思議な問いが立てられている。(p20-21)
2段落目では、この過ぎ越しについて「存在するとは別の仕方で」「それは存在しないことでもない。存在とは他なるものへの過ぎ越しは死
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