「存在の彼方へ」を読んでみる/もぐもぐ
 
様態の受動性としてこの受任を考えること。世界に内在する実践ならびに知を、引き受けることのできないこの受任から派生させること。存在することの彼方を語る本書で主張されたのは以上の諸命題である」(p9)
はっきり言って、まっとうな日本語の文章とはとても思えない、というのが、最初読んだときからの変わらない印象である。訳が良くないのか、それとも余程特殊な前提に立って議論をしているのか、そのどちらかと思った。(なお、訳者の合田正人という人の著作も読んでみたが、この人自身もかなり込み入った難しい議論をする人のようである。)

第一章は梗概部分に当たっていて、全体の論述の大筋がここで分かるはずなのだが、この
[次のページ]
戻る   Point(2)