「存在の彼方へ」を読んでみる/もぐもぐ
 

とにかく、このような戦争について、以下のような論述がこれに続く。
まず、「存在することは、平和によって、存在することとは他なるものに転じるのではなかろうか。<平和>のうちに君臨すると考えられている<理性>によって、諸存在同士の直接的衝突は一時中断されるのではなかろうか」「このような理性的平和、忍耐、直接的衝突の延期は、計略、単なる仲裁手段、政治でもある。万人に対する万人の闘争が−交換ならびに交易と化すのだ」と述べられる。(p24)これは、闘争の防止についてのホッブズ的な立場に対する言及であると思われる。ホッブズは、誰もが己の利害を突き詰めて理性を働かせていけば、自然と、絶えざる闘争よりも、闘
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