「存在の彼方へ」を読んでみる/もぐもぐ
現れる、というようなことを言っているのではないかと思われる。ここまではいかにも哲学の議論である。ところが、次の行に、突然このような文章が現れる。
「エゴイズム同士の全面的闘争のうちで、アレルギー症のエゴイズムの多様性が戦争として現れるなかで、内存在性としての存在の我執は文字通り激化される。・・・存在することは戦争という極度の共時性なのだ」(p23-24)
場面はいきなり理論哲学のレベルから戦争という極限的な事態へと転換した。
この転換は私にはかなり衝撃的であった。仮に、ここで先までの理論哲学的な論述が延々続けられていくだけであったのなら、哲学を勉強しているわけでもない私に、この400
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