「存在の彼方へ」を読んでみる/もぐもぐ
砂嵐の書物」「暴風雨のごとき書物」と称せられたらしい。
正直、何を言っているのか、何処に論理性があるのか、見当もつかないような箇所も頻出する。例えば前書き部分にはこうある。
「存在すること、存在者、更には両者の「差異」からなる接合関係をかき乱すような例外ないし逸脱を、主体のうちに見出すこと。主体の実体性のうちに、「唯一者」としての自我がはらむ堅固な核のうちに、自我の唯一無比なる自同性のうちに、他者の身代わりを認めること。この献身を、意欲に先立つ献身、超越の外傷への仮借なき暴露とみなすこと。暴露を受任として捉え直し、受容性、受苦、有限性以上に受動的な受動性として、これらの受動性とは異なる様態
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