似た光/わら
朝が月を殺す頃
その細い首をきゅっと絞めあげて
太陽がごうんごうんと鳴りはじめ
白い光は
精液みたいにとろりと落ちて
ぼくは生まれてこなければよかった、
と思うのです
怖くて
そんな確かな視界のあらゆるが怖くて
意識を、己をかき乱すように
また酒を喉の奥に飲みこむ
たぶん、
俺は俺を殺したいのだと思う
こんな日には
耳鳴りが鼓膜に響く
ライトが遠くで揺れていた
髪がさけぶ
死ぬ気で生きているのか?
死ぬために生きてるのか?
そんなこともわからなく
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