似た光/わら
 
朝が月を殺す頃

その細い首をきゅっと絞めあげて

太陽がごうんごうんと鳴りはじめ

白い光は
精液みたいにとろりと落ちて


ぼくは生まれてこなければよかった、
と思うのです






怖くて
そんな確かな視界のあらゆるが怖くて

意識を、己をかき乱すように
また酒を喉の奥に飲みこむ



たぶん、
俺は俺を殺したいのだと思う


こんな日には
耳鳴りが鼓膜に響く


ライトが遠くで揺れていた

髪がさけぶ



死ぬ気で生きているのか?

死ぬために生きてるのか?

そんなこともわからなく
[次のページ]
戻る   Point(21)