フライフィッシングと詩/北村 守通
 
ライではない。例えよい文章なり、言葉なり、現象なりと出会って心の中に描き留めておいたとしても、実際に書いてみなければ文章にはならない様に。(例えとして変だったろうか?)
このフライを作る工程はそれ程多くはない。作るタイプにもよるのだが、基本的には5分から30分程度もあれば一本の毛鉤を作り上げることができる。同じ擬餌であるルアーだとこうはいかない。木を削り、錘を入れ、塗装を繰り返し…とても一日二日では終わらない長い長い工程が必要となる。(これも作る種類によって大きく異なってくるが)
ではルアーを作ることは難しくてフライを作ることは簡単なのか、というとそうではない。二つとも、基本的に一つの工程が命
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