5才の時のように/kakashi
 
する
90 男なら誰もが住んでいた世界....大人になって懐かしむ世界....その世界にPは「現実」に住んでいる。
100 Pは病院の白い壁によって守られている。
110 そしてPの無邪気な子供の世界もまた、その白い壁が守っている。
120 Pは戦車の模型を作る。大きな声で「赤とんぼ」の歌を歌いながら....
130 病院の誰もがPを優しい表情でみる。病院の中は彼が作った模型でいっぱいだ。
140 Pは隣の病室の鬱病の山崎さんが心配だ。一度山崎さんが自殺を謀ったことがあって、それを彼が救ったことがある。その日から彼は山崎さんを見放せない。
3時間ごとに山崎さんの部屋に行って山崎さんに
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