飲食店の席で/ブライアン
 
映像として四人の男がコメンテーターの女優のようにも見えてならなかった。時間は絶えず前進する。語り部たちの創造した世界で、疑問を抱いて生きる、無言の聞き手たち。そして、きっと彼らもいずれ語り部となるのだろう。

 レジの前に立った客は、忙しそうに働く女性の店員をせかす。彼女は笑顔で、もうしばらくお待ちください、と言う。心がこもるはずはない。彼女が繰り返しレジに入れるお金の大半が、彼女の懐に入るわけではない。やわらかな椅子の上で、数字を眺め、ありがとうございます、の一言さえ言わない者たちのもとへ行くのだ。彼女が、その人々のために、ありがとうございます、という必要はない。
 
 年長者の語る歴史
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