現実の未来/ガリアーノ
様々な角度から光はね返す雲たちを飽きるまで見ていたいと思ったとき
きみに一緒に見てほしいって
そう思ったんだ
十月の下旬の朝はもう冬の匂いがするって気付いたとき
一番に君に知らせたいって
そう思ったんだ
「きみがそばにいてくれたら」
「きみがそばにいてくれたら」
きっとぼくは
幸せを飽和させてしまって
幸せを全部押し流してしまうだろう
はなれたくなんかない
はなしたくなんかない
だから
ぼくたちはすき間を埋め合おうとはしないで
すき間の遠さを慈しみ時には
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