純粋正義へ架橋13/チャオ
 
し、祖国を誇りにしたかったのだ。彼は、ただ、日本が、日本であることを世界に宣言したかったのだ。我が物顔で歩くのではなく、こそこそと、強いものの横を隠れながら歩くのでもなく、ただ、「肩で風を切って」堂々と歩く日本人を夢見ていただけなのだ。そして、彼は()のだ。

靖国神社に参拝しないと言うことは、僕らがすで「偉大」な日本を放棄していることに過ぎないのではないだろうか。彼の死は、勝利を勝ち得るための、敗北へ向かう死だった。彼の敗北は、今日の日本の勝利のためのものなのだ。
だが、これは、帝国主義でもなんでもない。「自由主義」としての日本が
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